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日本における財政政策と財政統制――フランス法との比較を交えて
기무라 탁마 사단법인 한국국가법학회 2019 국가법연구 Vol.15 No.1
This thesis is intended to analyze the Japanese public finance from the legal viewpoint, referring to French law as appropriate, since France is the country of origin for the Japanese Public Accounting Law in the Meiji era, and in consequence for the existing Public Finance Law. Regarding the order of topics, the legal framework of public finance is briefly examined at first, such as the Golden Rule, which means that the Government may borrow only to invest and not to fund current spending, and the multiple year-based management of budget. Secondly, various institutional problems concerning accounting systems and audits are presented, in targeting principally the legislative reform of local public finance in 2017. Lastly, some theoretical problems are stated, such as the judicial control of public finance (including liability of accounting officials) and the principle of true and fair view, as a new budgetary principle. 本稿では,日本における財政政策の一端を示したうえで,会計検査や監査を含めた財政統制について概観する。その際,適宜,フランス法を比較参照することにしたい。これは,筆者がこれまで日本法とフランス法の比較をもとにした研究をしてきたことによるところが大きいが,沿革的にみても,フランス法がドイツ法とともに,日本の財政制度の基礎を形成してきたという経緯があったことによる。 また,財政政策と財政統制という2つのテーマのうち,本稿では,財政統制を重点的に扱い,財政政策については,財政均衡に関する諸問題を中心に,財政政策に対する実体的な規律の論点をいくつか取り上げるにとどめることにしたい財政に関する考察をするに当たっては,考察の対象となる財政の意義が問題になるが,本稿では,国や地方公共団体の公金管理を中心とし,公金管理に関連する範囲で,財産管理や契約の問題にも触れることにしたい。なお,以下では,紙幅を圧縮するために,文献の引用は,筆者の論考を中心にして最小限度にとどめる。 。 以下では,はじめに日本の財政法の概観をしたのちに (Ⅰ),財政政策とその法的規律について簡単に述べる (Ⅱ)。これらをもとに,本論というべき,日本における財政統制の諸形態について述べることになるが,便宜上,会計検査と監査に関する制度的な諸問題 (Ⅲ) と裁判的統制をはじめとした理論的な問題 (Ⅳ) に分けて述べることにしたい。
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