古代の東アジアを考える際に、中国における諸制度· 諸事象の周辺地域への伝播という視点は重要である。特に、中国で創出された律令制は、体系的な法典である律令(律は刑罰法、令...

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五十嵐基善 (明治大学)
2011
-
800
KCI등재
학술저널
59-76(18쪽)
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古代の東アジアを考える際に、中国における諸制度· 諸事象の周辺地域への伝播という視点は重要である。特に、中国で創出された律令制は、体系的な法典である律令(律は刑罰法、令...
古代の東アジアを考える際に、中国における諸制度· 諸事象の周辺地域への伝播という視点は重要である。特に、中国で創出された律令制は、体系的な法典である律令(律は刑罰法、令は行政法)により運用された中央集権的な政治体制である。この律令制を明確に構築した国家として新羅と日本が知られているが、法典としての律令の受容形態においては相違がみられる。この点については、「広義の律令」(=単行法から構成される法典)と「狭義の律令」(=体系的な法典)の区分が有効である。
日本における律令の受容形態は、7世紀には「広義の律令」であり、令のみからなる近江令と浄御原令が知られている。一方、8世紀に入ると「狭義の律令」として受容され、律と令から構成される体系的な大宝律令と養老律令が編纂された。この律令の改訂は、日本で運用できるように規定を改変している点に特徴がある。さらに、格(=律令の修正‧ 補足)と式(=律令の施行細則)も編纂され、9世紀には中国と同じ律令格式の法体系として完成する。しかし、実際には日本で運用される中で形成されたものであり、日本化された内容であることには注意が必要である。
さらに、日本の律令制を考える上で、明法家(=法律の研究家)により注釈書が作成されたことが注目される。特に、惟宗直本が9世紀中期頃に編纂した『令集解』には、8 · 9世紀における様々な明法家の諸注釈が集成されている。この背景には、日本が「狭義の律令」を受容したことが関係しており、有機的に関連し合っている条文を解釈する必要があった。しかし、『令集解』にみえる諸注釈は見解に多様性が生じていたことも意味し、公的注釈書である『令義解』の編纂により見解の統一を図った。『令義解』は法的効力を有していたことから、9世紀における令の改訂とも評価できる。
一方、新羅の律令は、一貫して単行法からなる「広義の律令」の形態であったと考えられている。このことは、体系的な「狭義の律令」がなくても中央集権的な政治体制を構築できたことを意味する。7世紀後期の天武·持統朝は、先行する新羅の体制を参照しており、中国との一元的な関係ではなかったことも注目される。さらに、伽耶諸国·百済·高句麗には律令制の明確な痕跡は認められないが、国家の存亡をめぐる情勢の中で体制の整備は意識されていたはずである。これら律令の受容形態からは、政治体制の強化には様々な選択肢や方法があり、多様性があったことが明確になるといえる。
(要旨本文:1023字)
참고문헌 (Reference)
1 "石井正敏ꠓ東アジア世界と古代の日本" 山川出版社 2003
2 "明治大學日本古代学研究所ホームページ"
3 井上光貞, "日本律令の成立とその注釈書, In 日本思想大系 律令" 岩波書店 1976
4 石上英一, "国史大系書目解題 下巻" 吉川弘文館 2001
5 瀧川政次郎, "令集解解題, In 令集解釈義" 国書刊行会 1982
6 水本浩典, "令集解, In 国史大系書目解題 下巻" 吉川弘文館 2001
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5 瀧川政次郎, "令集解解題, In 令集解釈義" 国書刊行会 1982
6 水本浩典, "令集解, In 国史大系書目解題 下巻" 吉川弘文館 2001
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