아쿠타가와 류노스케(芥川龍之介)와‘세기말 유럽문학’의 관계 = Akutagawa Ryunosuke and the Nineties Europe Literature

다국어 초록 (Multilingual Abstract)

この論文は芥川龍之介テクストに頻繁に言及されている‘世紀末’や‘世紀末ヨーロッパ文學’、‘世紀末藝術’という言葉に着目して芥川龍之介と世紀末ヨーロッパ文学との関係を究明しようと試みたのである。‘世紀末’とは1890年代をいうことで、芥川がとりわけ世紀末に拘っているのは何故だろうか。芥川は1892年生まれで‘自分は世紀末に人となった’と強く意識している。また生まれてまもなく起った生母の精神異常は彼の生のよりどころを奪ってしまい、彼の心象風景に世紀末的憂愁を刻印するのに一助したと言えよう。また、1910年の大逆事件も時代を閉塞させた。暗鬱な時代に彼は正義のための行動をとることができなかった。だんだん芥川の内部は厭世的，懐疑的な傾向を見せつつあった。地獄的な現実から逃れるようにしてくれたのが芸術であった。たといそれが‘人工の翼’であっても，彼を陶酔させるに充分であった。‘世紀末精神’のなかには地上的な規範を踏み躙れる特權が与えられているかに見えて、カタルシスを感じたと思われる。
芥川が受け入れた＇世紀末精神＇は彼の文学にも影響した。それは藝術至上主義とそれに関わる文学理念である。彼は一連の藝術家小說を書いた。『地獄變』『沼地』『戯作三昧』がそれである。これら作品には熾熱な藝術家像が描かれている。また芥川文学のモチーフとしての＇タナトス＇も世紀末ヨーロッパ文学の産物であると言える。彼は青年期の習作時代に『大川の水』『老年』『青年と死と』と言う作品を書いた。この中には＇死＇への親和を見せている。外にも彼の作品には＇黃昏意識＇が色濃く滲みている。以上のような特性から彼の文学と世紀末ヨーロッパ文学とは緊密に繋っていることがわかる。

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